重傷全快、修学旅行の余韻もそこそこに、GTに向かう事にして。
(自分苛めは良くないらしいけれど、幾人かがわたしたちが修学旅行を楽しんでいる合間にネジ抜き頑張ったとか聞いたら、なんだか居ても立ってもいられなかった)
ふとした思い付きで、戦争にて酷使した愛用の武器をずらりならべてみた。
思えばこんなに長い期間、重傷、修学旅行と併せて11日くらい、
詠唱兵器に触れていなかったことに違和感すらおぼえた。
もちろん、そのことこそが違和感。
多くの感覚を思い出す為に武器をひとつひとつ手にとって、(其れもまた思いつきだったのだけれど)柔らかい布で、錆びや汚れを落とす要領で表面を擦った。
前提があるとすれば、詠唱兵器は錆びたり壊れたりしない
確かにどの武器も、特に蟲籠は随分長い付き合いになるけれど、何処も錆びたり欠けたりはしていなかった。
ゆれるまゆ、ききょく、かてんきゅう――
どれも、感謝すべきもの。
揺れる繭は、揺り籠の名を冠する蟲籠の二代目。
繭も、揺り籠も、果たす役目は同じだから、英名から和名になったと思えばいい。
一番使い込まれていて、一番使い勝手がいい。
揺れる繭だけで力不足なら、取っ手に花天球を結びつければ良い。花天球はうちの店で売っている、補助用の蟲籠だけど、細やかな細工も、中に収めた蝶々型の鈴も、きれいで、お気に入り。
蟲籠のいいところは、武器らしかぬところだと思う。
そしてもうひとつ、テーブルの上に置いた念動剣を手に取れば、刃の裏側がちらちらと反射した。
枳棘はわたしの武器の中で、唯一の飛び道具。
そして何より、とてもとても武器らしい。
ことりとテーブルの上に戻して、準備体操。
今日もこれからもまだまだ宜しく、 と呟いて、わたしカードを収めた。
*
名称:揺れる繭。
設定:揺り篭と拠った繭の底、花に埋め、愛しく囲うは翅蟲の群青。
名称:枳棘
設定:薄青の蝶が翅を開く、細く薄い脆弱な刃。穿つ棘は深々と、守れど守れど貫くよう。
名称 :花天球
設定 :蟲籠の取っ手に結い留める小さな鞠籠。花蔓の細工に収まるは、蝶々型の銀鈴。
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